こんにちは、こんばんは、おはようございます。細マッチョ療法士のKTYです。
「筋肉をつけたいんだけど、もう若くないし、今から始めてもなぁ…」と思われている方はいませんか?
筋力Upや筋肥大は年齢に関係なく、いくつになっても可能です。
とは言っても、若い方が効率よく筋力を向上させることができるもまた事実です。
筋トレの効果を高めるには、自身の目的(理想のボディ)と年齢などの個人差を把握することが大切です。
今回の記事で、筋力についての基本を押さえつつ、筋力と年齢の関係を知り、筋トレを始めるときの参考にして頂ければと思います。
この度は当記事をご閲覧頂き、誠にありがとうございます。この記事が少しでも皆さまのお役に立てれば嬉しいです。
≪自己紹介≫
理学療法士として急性期の病院に勤務し、年間200人以上のリハビリや運動指導を実施しています。
私も元々はBMI25のぽっちゃり系男子でしたが、細マッチョを目指して5年間ボディメイクを継続しています。
現在、体重10㎏減・ウエスト10㎝減を達成し、人前で脱いでも恥ずかしくない程度の細マッチョになりました。
自身の経験を踏まえ「仕事やプライベートを充実させながら、細マッチョボディを目指す」をコンセプトに情報発信をしています。よろしくお願いします。
Twitterもやってます→M.kty@細マッチョ療法士 (@aOaA6kaxaXi8FN1)
筋力と年齢の関係
トレーニングの効果を高めるには、個人の筋肉量や、トレーニング歴、年齢、その日のコンディション、目標に応じて行う必要があります。
例えば、「60歳で初めて筋トレをします」という人が、20歳代のボディビルダーのマネをしてもあまり意味がありません。
同じことができなくても全く気にする必要はありません。
まずは、筋力の基本的な性質を理解して、ご自身でできるところから始めてみるのがいいと思います。
筋力のピーク
一般的に筋力は20~30歳代をピークとして以後減少していき、50歳代から減少の割合が高くなり、80歳代までに、元々の約30~50%低下すると言われています。
特に、太ももの筋肉の筋力低下が著明に表れることが多いです。
たまに階段を昇り降りすると、けっこうしんどく感じませんか?
しんどくなったり、足がダルくなったりするのは、筋力が低下しているからです。
一度、階段昇降でご自身の下半身筋力チェックをしてみましょう。
また階段昇降はそれなりに負荷が高く、良い運動になるので、普段からエレベーターなどの文明の利器に頼らず自分の足で移動してみるというのを心がけるといいと思います。
追い込んでみたい人は、階段ダッシュを繰り返してみると効果的です。
たまに、ジムで筋トレしているのに、普段の生活ではエレベーターを使用している人がいますが、もったいないですね…まぁ、個人の自由ですが…
逆に、上半身の筋力は年を重ねても比較的保たれていることが多いです。
上半身は普段の生活でも、重い物を持ったりするなど、それなりに負荷をかけているので、筋力が落ちにくいと考えられます。
筋パワーの低下
筋肉は、収縮速度の速いTypeⅡ繊維(速筋繊維)と収縮速度の遅いTypeⅠ繊維(遅筋繊維)の2種類に分けられます。
それぞれ白筋と赤筋と言われることもあります。
魚で例えると、長距離を泳ぐ必要があるカツオやマグロなどは赤身(赤筋が多い)で、あまり動かないが瞬時に動く必要あるヒラメやカレイなどは白身(白筋が多い)になります。
速筋繊維は遅筋繊維よりも加齢による委縮割合が高いため、年を重ねるにつれて、素早く筋力を発揮することが困難となり、瞬発的に筋力を発揮する能力である筋パワーは著明に低下します。
筋トレで優位に筋肥大をする筋肉は、基本的に速筋繊維の割合が多いので、50~60歳代で筋トレを始める人は20歳代の人に比べると、少しハンデがあるかと思います。
しかし、60歳代から筋トレを始めてもしっかりと筋力Upするので、「今更始めても遅い…」なんて思わずに、ぜひチャレンジして下さい。
一方で、遅筋繊維は70歳ぐらいまでは、成人と比較して著明な筋委縮は見られないと言われており、70歳を過ぎてから筋力低下していくケースが多いようです。
60歳代のトレーニング研究の1つです↓
中高齢者における筋力トレーニングの効果とその意義.pdf
サルコペニア
サルコペニアは、TVの健康番組なんかで、たまに出てくる言葉で、聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
サルコペニアとは、『加齢になるに伴い、筋肉の量が減少していく現象』のことを指します。
「高齢者になると起こる現象でしょ?」と思われる人も多いと思いますが、実は高齢者に限った話ではありません。
厚生労働省によると、
筋肉の量が減少していく老化現象のことです。
25~30歳頃から進行が始まり生涯を通して進行します。
筋線維数と筋横断面積の減少が同時に進んでいきます。
主に不活動が原因と考えられていますが、そのメカニズムはまだ完全には判明していません。サルコペニアは、広背筋・腹筋・膝伸筋群・臀筋群などの抗重力筋において多く見られるため、立ち上がりや歩行がだんだんと億劫になり、放置すると歩行困難にもなってしまうことから、老人の活動能力の低下の大きな原因となっています。
筋力・筋肉量の向上のためのトレーニングによって進行の程度を抑えることが可能ですので、歳を重ねる毎に意識的に運動強度が大きい運動(レジスタンス運動)を行うことが大切です。
引用:厚生労働省 eーヘルスネット
とのことで、高齢者にありがちですが、高齢者に限った話ではありません。
早ければ、20歳代のうちから起こりえます。
普段から運動習慣があったり、活動量の多い人なら大丈夫ですが、車通勤+デスクワークなど、普段からあまり動かない人は注意が必要です。
運動しなければ、どれぐらいのペースで筋力が落ちるのか?
筋肉量の減少についての研究は数多く存在し、様々な意見がありますが、ざっくり言うと以下の通りです。
20歳くらいでピークを迎え、その後は加齢に伴い、落ちていきます。
引用:菅 野 俊 郎 中高齢者の筋萎縮と肥大に関する一考察
50歳あたりまでは緩やかですが、50歳を越えると急激にダウンし、普通の生活をしていても、1年に1%くらいの割合で減少しますので、10年ではなんと10%の筋肉が体から消えてなくなります。
一般成人は20~50歳までの間に約10%の筋量を失いますが、50歳を超えると80歳までにさらに30~40%という急激な筋量減少が起こります。
先ほどもチラッと述べましたが、年齢を重ねるほどに、筋力低下が著明になるので、筋トレを始めるならなるべく早い方がいいですね。
もう今日からすぐに始めましょう!
また、4~5日間寝込んでいると、筋肉が0.2%減少したという報告や、健康な男性を3週間ベッドに寝かせたままにすると筋肉が15%減少したという報告もあります。
詳しくは↓をどうぞ!
中高齢者の筋萎縮と肥大に関する一考察.pdf
何歳になっても筋力は向上する
上記の通り、なにもしなければ、筋肉はどんどん減っていきます。
「今までなにもしてないし、もう筋肉全然ないかも…」と思われる人もおられると思います。
しかし、筋力はいくつになっても向上させることが可能です。
若年のころみたいに、急な成長は難しいかもしれませんが、継続して行っていくことで、確実に筋力Upは目指せます。
最近では、70や80歳代でもボディビルの大会に参加される人も多く、ちゃんと70歳クラスや80歳クラスも用意されています。
ムキムキのおじいちゃん達がいっぱいです(笑)
また、リハビリで高齢者が筋力Upして、退院できるようになるということからも、何歳になっても筋力は向上すると言えます。
まとめ
今回は、筋肉と年齢の関係について、研究報告や論文を参考にしながら記載しました。
- 一般的に筋力は20~30歳代をピークとして以後減少していき、50歳代から減少の割合が高くなり、80歳代までに、元々の約30~50%低下すると言われている。
- 速筋繊維は遅筋繊維よりも加齢による委縮割合が高いため、年を重ねるにつれて、素早く筋力を発揮することが困難となり、瞬発的に筋力を発揮する能力である筋パワーは著明に低下する。
- 遅筋繊維は70歳ぐらいまでは、成人と比較して著明な筋委縮は見られないと言われており、70歳を過ぎてから筋力低下していくケースが多い。
- 筋力向上は何歳になっても可能である。
筋肉の低下を防ぎ、いくつになっても動ける身体作りをしましょう。
以上です、ありがとうございました。
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