【細マッチョ向け】プロテインを飲むタイミング【生理学】

体験談

こんにちは、こんばんは、おはようございます。KTYです。

プロテインを飲むタイミングについては様々な研究がなされたり、ネットや動画などでも色々な意見が飛び交っており、皆さんが1番気にしているところだと思います。

しかし、プロテインを飲み始めて間もない人や、これから飲もうとしている人は、いつ飲めばいいのかわからないと思います。プロテインの容器に、「朝起きたら飲みましょう」とか「運動後に飲みましょう」と書いてあることが多いのですが、「本当なの?」と疑問に思われてる方も多いと思います。

そこで、今回の記事では毎日プロテインを飲み続けている私が、自身の経験と生理学をもとに、巷で言われているプロテインの適切な摂取タイミングを考察していきます。

こんな人におすすめ!
  • プロテインを飲むタイミングが分からない人
  • 巷で言われている摂取タイミングが適切かどうか知りたい人
  • 自分が飲んでいるタイミングが適切がどうか知りたい人
KTY
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本日は当記事をご覧いただき誠にありがとうございます。この記事は3分で読めます。

この記事が皆さんのトレーニングライフの参考になれば幸いです。

Twitterもやってます→ M.kty (@aOaA6kaxaXi8FN1)

食後は避けた方が良い

プロテインを飲むタイミングは「食後は避けた方が良い」です。

以下、その理由を解説していきます。

食後は血糖値が上がっている

血糖値は食後から上がり始め、60分ほどでピークに達し、2時間後ぐらいに元に戻ります。

食後に血糖値が上昇すると、インスリンというホルモンが体内から分泌され、血糖値を下げ、脂肪細胞で脂肪の合成を促進します。

インスリンの作用の詳細は以下の通りです。

インスリンは骨格筋へのグルコースとアミノ酸の取り込みを促進し、脂肪組織で脂肪の合成を増し、肝臓でグルコースを取り込み、グリコーゲンおよびタンパク質の合成を促進して、血中の燃料の濃度を下げる。

参照:大地陸男 「生理学テキスト」

要するに、食事によって満ち溢れたエネルギーを体内に貯めておくという作用です。

プロテインは栄養補助食品であり、タンパク質以外にも糖質や脂質が含まれています。食後ですでに血糖値が上がっている状態でプロテインを飲むと、血糖値がさらに上がってしまったり、血糖値が元に戻るまでの時間が延長されてしまいます。血糖値が高い状態が続くと、血管が傷ついて動脈硬化などを引き起こすリスクが高まります

したがって、食時と一緒には摂らず、間を空けて飲むことが好ましいです。

なお、ここでの食事とは、しっかりタンパク質を摂取できる食事を想定しています。仮にタンパク質が全くない食事をされている場合は一緒にプロテインを摂取するのも良いと思います。

どれぐらい間を空ければいいのか

では、食後どれぐらいの時間を空ければいいのでしょうか。

一般的に糖質・脂質・タンパク質は小腸で吸収されるのですが、食べたものは胃で3~6時間かけて分解され、その後小腸で1~2時間かけて分解・吸収されます。

参照:REVIEW BOOK for nurse 2021
KTY
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意外と時間がかかりますね!余談ですが、食後すぐの筋トレは厳禁ですよ。消化器に負担がかからないようにしましょう!私は食後に筋トレをやりすぎて逆流性食道炎になったことがあります泣

血糖値の観点から言うと、元に戻る食後2時間以降にプロテインを飲んでもいいのですが、2時間だとまだ食事が胃に留まっている可能性があるので、早くても3時間以降が良いと考えられます。消化器にもしっかり休息を与えて下さい。

私は朝食の3時間後と昼食の3時間後にプロテインを摂取しています。ちょうど食事間の真ん中ぐらいの時間に当たります。どちらも仕事時間なので、ちょっとした気分転換にもなります。

ちなみに、よく言われている、「1度にたくさんのタンパク質を摂取しても、吸収される量は決まっていまる」というフレーズですが、私が調べた限りでは、エビデンスレベルが高い根拠は見つかりませんでした。今後の研究に期待しましょう。

朝起きたときに飲むのはどうか?

市販のほぼ全てのプロテインパッケージに書いてあるフレーズ「起床時に飲む」…皆さま、お手元のプロテインパッケージをご確認下さい。書いてありませんか?

パッケージに「おすすめタイミング…起床時」みたいに書いてあったので、私もボディメイクを始めてから2年ぐらいは朝起きたときにプロテインを飲んでました。

朝食から考える

では、実際に朝プロテインはどうなのでしょうか。農林水産省の調査によると、朝食を「ほとんど毎日食べる」人は83.5%だそうです。朝食を毎日摂らない人は約2割になります。また、一般的な日本人の朝食が米・味噌汁・漬物だと考えると、朝食でのタンパク質摂取量も少ないかと思います。最近は朝食にパンを食べる人も増えているそうですが、パンにもタンパク質はほとんど含まれてません。

したがって、朝食を食べる習慣がない人や、朝食でのタンパク質が不足している人は起床時にプロテインを飲むと良いと考えられます。

ただし、朝食でしっかりタンパク質を摂取できていればプロテインを飲む必要はないです。

私が起床時のプロテイン摂取をやめた理由は、寒い冬場に飲むのが辛くなったからです(笑)起床時のプロテイン摂取をやめてから2年ぐらい経ちますが、筋肉が成長しにくくなったとか、筋肉がしぼんだとかは特にないですね。もちろん、朝食でしっかりタンパク質は摂取しておりますが…。

参照:2 調査結果の概要:農林水産省 (maff.go.jp)

トレーニング後に飲むのはどうか?

運動後にプロテインを飲むというのは、どのプロテインパッケージにも書いてあり、1番聞いたことのあるフレーズだと思います。そして、筋トレ直後にプロテインを飲んでいる方は非常に多いと思います。

私も筋トレを始めて2年ぐらいまでは筋トレ後にしっかりプロテインを摂取していました。

以下では、トレーニング後のプロテイン摂取について考察していきます。

プロテインの吸収時間から考える

運動直後は「ゴールデンタイム」と言われており、体内での筋合成が盛んに行われている状態なので、運動直後にプロテインを飲むと吸収効率が良いとのことです。

このゴールデンタイムは運動直後〜1時間と言われる事が多いですが、大手プロテインメーカーなどによっては30分とか45分とか色々言われてます。

一方で、プロテインの吸収時間については大手プロテインメーカーでは1〜2時間としているところが多いです。(ホエイプロテインの場合)プロテインは栄養素が混ざった水分なので、一般的な食事より、分解に時間がかからないので早く消化吸収できると考えられます。

さて、運動直後に飲んだプロテインは1~2時間後に吸収されますが、ゴールデンタイムは運動直後~長くて1時間……「あれ?間に合わなくない?(笑)」

残念ながら、ゴールデンタイムがあるとしても運動直後にプロテインを飲んでも間に合わなさそうです。どちらかと言えば、運動直前に飲んだ方がいいですね。運動直前に飲んで、40分程度トレーニングすればプロテインの吸収時間にゴールデンタイムが重なりそうです。

しかし、水やスポーツ飲料水などは摂取から20~30分で吸収されると言われているので、プロテインも同等の水分だと仮定すると、なんとかゴールデンタイムに間に合いそうです(笑)

ゴールデンタイムは本当にあるのか

ゴールデンタイムについては長年、様々な研究が行われていますが、2020年の研究では以下のように言われています。

運動後 1 ~ 2 時間後には筋たんぱく質の合成速度が安静時と比較して有意に増加する。この 1回のレジスタンス運動による合成速度の増加は運動後の約 24 ~ 48 時間は維持されることが示
されている。

引用:藤田聡:筋肉量の増加に向けた効果的なレジスタンス運動とたんぱく質摂量

なるほど、運動直後ではなく、運動後1~2時間に筋タンパク質の合成が増加するなら、運動直後にプロテインを飲むとなんとか間に合いそうです。少しずつ合成速度は落ちていきますが、48時間以内なら安静時よりは増加した状態なので、運動直後に飲み忘れてても安心です。

私は現在はトレーニング直後のプロテイン摂取をしていませんが、飲んでいた頃と比べて、特に身体に変化はなさそうです。

寝る前に飲むのはどうか

「寝る前にプロテインを飲む」というのもよく聞きますが、どうなんでしょうか。

大手プロテインメーカーによると、寝てる間はタンパク質の合成を促進する、「成長ホルモン」が多く分泌されているので、寝る前にプロテインを飲むのが効果的だそうです。

成長ホルモンとは以下の通りです。

成長ホルモンは、アミノ酸からなる単純タンパク質ホルモンである。前葉から最も多く分泌されるホルモンで、組織の成長を促進する。

成長ホルモンの分泌は24時間の周期では夜間に多く、徐波睡眠によって促進される。

成長ホルモンの成長促進作用では、骨端軟骨形成が促進され、骨の成長が進む。筋、心、肝、腎などの諸臓器の増殖、肥大も促進される。

成長ホルモンにはタンパク質合成促進とCa吸収促進の作用がある。タンパク質同化ホルモンとして働き、窒素とリンの蓄積をもたらす。肝臓のグルコース放出量を増加させ、また筋肉に対し抗インスリン作用を示し、血糖値を上昇させる。脂肪組織に働いて中性脂肪の分解を促進し、遊離脂肪酸濃度を増す。

参照:大地陸男  生理学テキスト (抜粋)

これを踏まえた上で考察していきましょう。

夕食時間から考える

皆さんの夕食時間は何時でしょうか。私はだいたい19時〜20時の間が多いです。仕事から帰ってきて、18時〜19時台に夕食を食べている人が多いのではないでしょうか。

今回は夕食19時、就寝時間を24時と設定して考えていきます。

19時に摂取された食事は、3~6時間かけて胃で分解されるので、24時ではまだ分解されている途中であると考えられます。その後、分解が終わってから1~2時間かけてに小腸で分解・吸収が始まるので、26時ごろが一番吸収されているのではないでしょうか。起きているとちょうどお腹が減ってくるころかもしれません。

成長ホルモンは徐波睡眠(ノンレム睡眠)時に多く分泌されますが、徐波睡眠は就寝後、おおよそ15分~1時間強、1時間半~3時間、3時間半~4時間半というように睡眠中に定期的に訪れます。下の図参照↓

参照:大地陸男 生理学テキスト

したがって、夕食や就寝時間によっては多少の差はあるものの、睡眠中には成長ホルモンにより、夕食で摂取したタンパク質が合成されると考えられます。なので、就寝前にプロテインを摂取するとタンパク質合成が促進される可能性がありますが、食事の吸収時間と被るので、食事でしっかりタンパク質を摂取できていれば、あえて飲む必要はないと考えられます。

寝る前に飲むと太る?

寝る直前にもの食べると太るとよく言われてます。これは、睡眠中は代謝が下がり必要なエネルギーが少なくて済むので、余分な栄養素が脂肪として蓄えられるからだと考えられます。

最初の方でも記載しましたが、食事やプロテインを摂取すると血糖値が上がります。血糖値が上がるとインスリンというホルモンが分泌され、脂肪などの栄養分を取り込みます。つまり、睡眠中はエネルギーをほとんど使わないので、寝る前の食事やプロテイン摂取は容易に脂肪がついてしまいます。

逆に、血糖値が低い状態(主に空腹時)ではインスリンと反対の作用がある、グルカゴンというホルモンが体内に分泌され働きます。グルカゴンは肝臓に作用し、グリコーゲンや脂肪を分解しエネルギーに変えます。なので、睡眠中は空腹にすることで、グルカゴンが作用しやすくなり、脂肪が燃焼されます。

したがって、寝る前にプロテインを飲んでわざわざ血糖値を上げる必要はないと思います。脂肪を蓄えても細マッチョにはなれませんからね。

まとめ

今回はプロテインを飲むタイミングについて、私の経験と生理学を交えて考察しました。この記事が細マッチョを目指す皆さんの役に立てれば嬉しいです。

プロテインはご自身の目的によって摂取するのが一番です。プロテイン摂取は手段であり、目的ではありません。プロテインを飲むタイミングに迷ったら、何のためにプロテインを飲んでいるのかというのを自身に問いかけてみて下さい。

KTY
KTY

自動車メーカーが自動車のメリット情報をいっぱい宣伝するように、プロテインメーカーもプロテインのメリット情報をいっぱい宣伝します。プロテインを売るのが仕事ですからね。

その情報が正しいかどうか、根拠があるのかどうかというのを、しっかり考えていきましょう。私も皆さんのお役に立てるよう今後も精進していきます。

以上です。ありがとうございました!!

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