こんにちは、こんばんは、おはようございます。細マッチョ療法士のKTYです。
今回は腹筋の構造や役割りを勉強するための記事になります。
細マッチョを目指すにあたり筋肉の勉強は必要です。筋トレやボディメイクをされている皆さまは、ネットや動画などで筋肉の勉強をしたり、トレーニングの知識を調べていると思います。しかし、現在は筋トレに関して多くの情報があふれており、どれが正しいのか、どの方法でやればいいのかを判断することが難しいです。
「ここには筋肥大には高負荷のトレーニングが必要って書いてあるけど、こっちには低負荷のトレーニングでも筋肥大するって書いてある…」「プロテインを飲んだ方が良いって言ったり、要らないって言ったり、どっちなんだい⁉」と感じている人も多いでしょう。
人の身体は個人差があり、どの方法が自身に合っているかは試してみないとわかりませんが、身体の構造自体はみんな同じなので基本的な知識を知っていれば、世の中に溢れた情報が正しいかどうかは自分で判断できるようになります。
そこで、筋肉の勉強会シリーズでは基本的な知識が身につくように筋肉の情報を発信していきます。今回は記念すべき第1弾なので細マッチョの代名詞である「腹筋群」について記載していきます。
なるべく簡単な表現で分かりやすく記載していくので、本記事を参考にしながら、一緒に筋肉の理解を深めていきましょう。なお本記事は、広島大学名誉教授である奈良勲先生が監修された「解剖学 (標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野)」と順天堂大学教授である坂井建雄先生が書かれた「プロメテウス解剖学アトラス」シリーズを参考にして記載しています。以下に出てくる画像はアプリ版のアトラスを使用しています。
腹筋群の知識をつけてからトレーニングを行い、バキバキ腹筋を手に入れて、海やプールに行きましょう!
このような人におすすめ!
- 腹筋群の構造、役割りをサラッと知りたい人
- 筋肉の知識をつけたいけど、本などを読むのはめんどくさいと感じる人
この度は当記事をご閲覧頂き、誠にありがとうございます。この記事が少しでも皆さまのお役に立てれば嬉しいです。
≪自己紹介≫
理学療法士として急性期の病院に勤務し、年間200人以上のリハビリや運動指導を実施しています。
私も元々はBMI25ぐらいのぽっちゃり系男子でしたが、現在、細マッチョを目指して5年間ボディメイクを継続しており、体重10㎏減・ウエスト10㎝減の人前で脱いでも恥ずかしくない程度の細マッチョになりました。
「仕事やプライベートを充実させながら、細マッチョボディを目指す」をコンセプトに情報発信をしています。よろしくお願いします。
Twitterもやってます→M.kty@細マッチョ療法士 (@aOaA6kaxaXi8FN1)
※以下では筋肉=筋と表記します。
腹部の筋
腹部の筋は筋膜の部位により、前腹筋群、側腹筋群、後腹筋と骨盤の筋に分けられる。胸郭と骨盤の間や骨盤底に張って腹腔のまわりと底の壁をつくる。この部分には骨格がないので、腹部内臓・骨盤内臓は筋のみで支えられる。
腹部の筋は背部の筋や腰筋と共同あるいは拮抗して、脊柱の運動を行う。
解剖学 (標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野) 一部抜粋
上記の通り、腹部の筋は前腹筋群、側腹筋群、後腹筋と骨盤の筋に分けられます。骨盤の筋は排便や排尿に関わっており、日常生活には必須の筋ですが、細マッチョを目指すボディメイクにおいてはさほど重要ではないので今回は省きます。
残りの前腹筋群、側腹筋群、後腹筋をそれそれ説明していきます。
前腹筋群
腹部前面にある筋は、腹直筋と錐体筋です。腹直筋は皆さまが普段「腹筋」と呼んでいる部位で、シックスパックを形成してくれます。細マッチョにとって1番大切な筋です。
「腹筋が何個に割れるかは割ってみないと分からない」と言われたりもしますが、多くの解剖学の書籍では筋腹が8つに分かれています。8パックがオーソドックスなのかもしれません。
腹直筋は恥骨(陰部があるところの骨)から剣状突起(みぞおち)と上から5~7番目の肋骨の端っこに付いています。身体を前に曲げたり、骨盤の前部を引き上げたりするときに働きます。
ちなみに腹直筋は面積が大きいので上部・下部に分けてトレーニングをする場合が多いです。通常の上体起こしでは腹直筋の下部は筋活動が乏しいので、下部の筋活動が高くなるレッグレイズも行う方が効果的です。レッグレイズは下肢の重さが負荷になるので、ゆっくり行うと腹筋上部にもしっかり刺激が入ります。
したがって、時間の都合でどちらかしかできない場合はレッグレイズを選択するのがベターです。
錐体筋は下の方にちょろっとある三角形の小さな筋ですが、マイナーな筋なので知ってる人は少ないと思います。腹直筋の働きを助ける役割があります。
↑図の小さな三角が錐体筋です。
側腹筋群
側腹筋群は表層から順番に外腹斜筋、内腹斜筋、腹横筋となっています。外腹斜筋は上から5~12番目の肋骨の外面から斜め前下方に走行し白線(腹直筋の縦割り線)まで付いています。腹直筋より表層にありますが、重なっているところは腱膜になっています。身体を前屈させたり、身体を同側に曲げたり(右外腹斜筋は身体を右に傾ける、左も同様)、上体を対側に回したり(右外腹斜筋は上体を左に回す、左も同様)、腹圧を高める働きがあります。面積が大きいだけあって作用も多いですね。
内腹斜筋はくびれの部分になります。概ね、腸骨(腰の骨)から斜め上方向に走行して白線まで付いています。上体を同側に回したり(右内腹斜筋は右側に身体を回す、左も同様)、腹圧を高めて腹式呼吸のとき呼息を行う働きがあります。
上体を回すときは右外腹斜筋+左内腹斜筋、左外腹斜筋+右内腹斜筋がセットで働くことになります。腹斜筋のトレーニングとしてツイストクランチが有名ですが、時間をあまり取れない人は腹直筋のトレーニングである通常のクランチや腹筋ローラーだけでもよさそうです。
その理由は、外腹斜筋に身体を前屈させる作用があるので、腹直筋と一緒に鍛えられるからです。しかも外腹斜筋は側腹筋群で1番表層にあるので外から見えるのはこの筋だけ、つまりここさえ鍛えとけば細マッチョに見られるということです!…もちろん時間があるなら内腹斜筋も鍛えた方がいいですよ…
腹横筋は3つの中で1番深層にあり、インナーマッスルと言われることもあります。形もコルセットみたいでしっかりしてそうです。肋骨にはあまりかかっていませんが、ほとんど外・内腹斜筋と重なるように位置しています。腹斜筋とともに腹圧を高めたり、横隔膜を押し上げて呼息を行う働きがあります。
↓青い部分がそれぞれの筋になります。画像大きめです。
ちなみに腱・腱膜については以下のように記載されています。
腱は、筋の張力を骨の限られた領域に伝達する場合に使われる平行密性である。多くの筋では腱が筋腹中に深く入り込み、筋線維の起始または停止の場を提供している。
腱は通常、ひも状をしたものを指し、膜状に広がったものは腱膜と呼ばれる。
解剖学 (標準理学療法学・作業療法学 専門基礎分野) 一部抜粋
簡単に言うと、筋を骨にくっつける仲介業者みたいな感じですね。白線は骨ではないので、骨以外にもくっつけてくれる場合もあるみたいです。
後腹筋
後腹部にあるのは腰方形筋のみです。腸骨の上の方から1番下の肋骨に付いており、腰椎(背骨の腰の部分)を同側に曲げたり、腰を反らす働きがあります。腹筋というより腰の筋という感じがします…
クランチやレッグレイズなどの腹筋運動では作用せず、ブリッジ動作の時に作用しますが、私はあまり意識したことはありません。
まとめ
今回は、腹筋群の構造と役割りについて、解剖学の書籍を参考にしながら記載しました。
筋肉の理解を深めて、世の中に出回っている情報をご自身で取捨選択できるようになっていきましょう。ただし知識をつけるだけでなく、実際に筋トレをしないと筋肥大はしませんのでご注意を…筋トレの書籍や文献を読んでいるだけでマッチョになれた人はいません。
腹筋のトレーニング記事は色々あるので参考にしてみて下さい↓
ご不明な点がございましたら、ブログやTwitterで質問して頂けると幸いです。なお、筋の付着部分や作用は書籍によって若干の違いがあります。
以上です。ありがとうございました。
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